【ITエンジニア】(3)ネットワークの基礎

ネットワークとは

人間同士が知り合いになるのと同じように、パソコンが他のパソコンと知り合いになって情報のやり取りができる状態をネットワーク(コンピュータネットワーク)という。

パソコンだけでなくプリンターなどのパソコン周辺機器やテレビや冷蔵庫などの電化製品もネットワークに接続できる製品も含む。

ちなみに、各コンピュータ機器がネットワークに接続しないで独立している状態を「スタンドアローン」という。
→この時データの共有はできない。現在ではスタンドアローンは少ない。

LANとは

LAN とは、ケーブルや無線などを使って、同じ建物の中にあるコンピュータや通信機器、プリンタなどを接続し、データをやり取りするネットワークである。
Local Area Network の略称で、狭い範囲内でのコンピューターネットワークのこと。

* 地域限定型のグループ <物理的に線(LANケーブル)で繋ぐことができる範囲>

* 2台以上のパソコンがお互いにつながっている状態である。

LANで出来ること … ネットワーク対応プリンターの共有・ファイル(データ)の共有

WANとは

WANとは、「ワイド エリア ネットワーク」のこと。
ルーターより外側のネットワーク、広域なネットワークを指す。

例)インターネットの利用、メールの送受信

有線LANと無線LAN

有線LAN

モデム/ルータ/HUB等に対して物理的にLANケーブルを使用し、インターネット回線に接続する仕組みのこと。

無線LAN( Wi-Fi ワイヤレス・フィディリティ)

LANケーブルを使用せずにインターネット回線に接続する仕組みのこと。

Wi-Fiの場合:無線 LAN 機能(IEEE 802.11 に準拠)を持つ情報機器について、相互接続性が保証され、Wi-Fi Allianceという業界団体によって付けられたブランド名。

IEEE 802.11 (アイ・トリプルイー・ハチマルニ・テン・イチイチ)
→無線LANの国際的な標準規格のこと

無線LANの通信規格

規格周波数帯最大通信速度特徴
IEEE802.11a5GHz54Mbps・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けにくい
・障害物に弱い
IEEE802.11b2.4GHz11Mbps・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い
IEEE802.11g2.4GHz54Mbps・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い
IEEE802.11n2.4GHz600Mbps・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い
IEEE802.11n5GHz600Mbps・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けやすい
・障害物に強い
IEEE802.11ac5GHz6.9Gbps・電子レンジなどの家電製品やBluetoothの電波干渉を受けにくい
・障害物に弱い

IPとは

internet protocol(インターネット プロトコル)のことで、 プロトコルとは規約、規定、決まり事などを意味する。
→ HTTP・HTTPS・TCP・UDP・RDP など

誰が定めた?
→ Internet Engineering Task Force(インターネット エンジニアリング タスク フォース)※インターネット関連のプロトコル仕様を策定する団体

具体的にIPって何するの?
→ IPはパケットという単位でデータをやり取りする。

・アプリケーションの種類を問わず共有の方法でデータを運ぶことができる。

・パソコンやサーバ上で動作するアプリケーションがIPを使って通信する場合、どんなアプリケーションも一旦IPパケットに詰め込んで送信することになる。
 ※パケットとは「小包」という意味をもつ。

IPは各プロトコルを意味する言葉であって、IPアドレスだけを示している訳ではないので、相手方との会話などのやりとりでは注意が必要である。

OSI参照モデル

国際電気通信連合が定義している、コンピュータなどの通信機器の持つべき機能を階層構造に分割したモデル。
=「通信規則の定義

第1層(物理層):データを通信回線に送出するための電気的な変換や機械的な作業を受け持つ。ピンの形状やケーブルの特性なども第1層で定められる。

第2層(データリンク層):通信相手との物理的な通信路を確保し、通信路を流れるデータのエラー検出などを行う。(MAC)

3(ネットワーク層):相手までデータを届けるための通信経路の選択や、通信経路内のアドレス(住所)の管理を行う。(IP)

4(トランスポート層) :相手まで確実に効率よくデータを届けるためのデータ圧縮や誤り訂正、再送制御などを行う。(TCP/UDP)

5(セッション層):通信プログラム同士がデータの送受信を行うための仮想的な経路(コネクション)の確立や解放を行う。(SSL/TLS)

第6層(プレゼンテーション層):第5層から受け取ったデータをユーザが分かりやすい形式に変換したり、第7層から送られてくるデータを通信に適した形式に変換したりする。

第7層(アプリケーション層):データ通信を利用した様々なサービスを人間や他のプログラムに提供する。

IPv4アドレス

グローバルIPアドレス

グローバルIPアドレスとは、インターネットで相手と通信するために持つ、ほかのアドレスと重複しないユニークのIPアドレスのこと。
TCP/IPでは、通信相手を特定してIPパケットを送信したり、ルーティングするために必要となる。

※TCPとは … 信頼性の高いアプリケーション間のデータ転送を行うプロトコル

ローカル(プライベート)IPアドレス

LANなどの企業内ネットワークに存在する端末が、自由に使用できるIPアドレスのこと。
自ネットワーク内でのみ一意である為、ほかのネットワークでは同じプライベートアドレスが利用されている可能性がある。

IPv4アドレス 計算

ネットワークアドレスとホストアドレス

DHCP

DHCPとは:「Dynamic Host Configuration Protocol」

インターネットに接続しようとするパソコンや周辺機器などに対し、IPアドレス、またそれに付随するサブネットマスクなど、必要な情報を自動的に割り当てる仕組みのこと。

サブネットマスク

ネットワークの範囲を定義するために使用する。

MACアドレス

ネットワーク機器やネットワークアダプタについている固有の識別番号のこと。
LANで接続されている機器やLANの増設アダプタには製造段階で必ず付けるようになっている

例)NIC:ネットワーク インタフェース カード
* 通信において、データの受け渡し先を特定する際に使われる

ネットワークカード

NICNetwork Interface Card ( ネットワークインターフェースカード )

コンピュータなどの機器を通信ネットワーク(LAN)に接続するためのカード型の拡張装置。
端末の背面や側面などに用意された拡張スロットなどに挿入して使用する。

ネットワークカードはネットワークとパソコンの接点になる部品。
端ノートPC:「有線用」「無線用」が存在する。

ネットワークカードの設定

ネットワーク機器

モデム/光回線終端装置(ONU)

モデム:パソコンから出てきたデジタル信号を遠くに届ける為にいったんアナログ信号へと変調する役割を果たす。(その逆も行う)

ONU:光回線でインターネットをするときに必要な機械で、電気信号と光信号の変換を行う。

ルータ

・IPアドレスを各端末に割り振る。(アドレス範囲の設定やDHCP機能等)

・パケット(小包)を指定されたIPアドレス(宛先)のコンピューターに届ける役割を果たす。

HUB

・LANを分岐するという役目をもっている。

・ルータのポートを全て塞いでしまわない様にHUBを活用する
→ 複数の端末をLANに接続させる役目をもっている。

NAS(ナス)/ ネットワーク接続ハードディスク(Network Attached Storage)

・ネットワーク上の複数のパソコンで共有することができるLAN接続の外付けHDDのこと。

・同じセグメント内でデータを共有する事ができる。

P2P通信

P2P(ピア・ツー・ピア)

ネットワーク上で対等な関係にある端末間を相互に直接接続し、データを送受信する通信方式のこと。
「親」であるサーバを持たない接続状態のこと。

6-2.クライアントサーバ型

クライアントサーバ型

・クライアントサーバシステムとは、コンピュータをサーバとクライアントに分け役割分担をして運用する仕組み

LANにおける典型的なクライアントサーバシステムとしては、全員が共有しておきたいデータがおいてある「サーバ」があり、そこに一般のユーザーが使う「クライアント」が複数接続されている状態。

DNS

DNS(ディーエヌエス: Domain Name System)

・ドメイン名とIPアドレスの対応付けや、メールの宛先ホストを指示するためのシステム。
ざっくり言うと … ネットワーク上の住所表記に関して、人間とコンピュータの仲立ちをしてくれるシステムのこと。

DNSサーバからの応答
正引きDNSと逆引きDNS

正引きDNS 

DNSを用いて「xxx.co.jp」のように表されるホスト名から「202.12.30.144」のように表されるIPアドレスを解決することを正引きと呼ぶ。

インターネットに接続されているコンピュータ同士は、IPアドレスを使って通信をしているが、この正引きの仕組みによってユーザは、IPアドレスを意識することなく、より覚えやすいホスト名によってインターネット上の各サービスを利用することができる仕組みになっている。

逆引きDNS 

正引きとは反対に、202.12.30.144で表されるIPアドレスから、www.nic.ad.jpというホスト名を解決することを逆引きと呼ぶ。

逆引きは、正引きとの組み合わせによってデータ送信者の識別の正確性を高める働きをもっている。

正引きと逆引きの実践

①コマンド「tracert」を使用する
→ コマンド:「 tracert www.google.jp」を実行しIPアドレスを引き出す

②呼び出したIPアドレスをブラウザのURLに入力し検索するる
→ 「172.217.26.35」

③Google画面が表示されることを確認する。

Webページが表示されるまでのNWルート

使用頻度の高いコマンド集

コマンド説明
ipconfig /allIPアドレス情報を取得する
hostnameホスト名を取得する
echo %USERNAME%ユーザ名をを取得する
net stop wuauservWindows Updateの更新停止する
net start wuauservWindows Updateの有効化する
echo %date% %time%現在の日時を表示する
shutdown –sシャットダウンする
shutdown -r再起動する
shutdown -s –t 6060秒にシャットダウンする
shutdown –aシャットダウンキャンセルする
tracert www.xxx.com指定したホストまでのネットワーク経路を表示する
ping 10.X.X.X –t対象ホストへのネットワークが通っているかの確認をする

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